KUGAYAMA SOUTH GATE BUILDING

東京都
写真 © TAKUMI OTA PHOTOGRAPHY
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建築家
佐々木龍一/佐々木設計事務所
住所
杉並区久我山2-16-24, 東京都
2017
費用
非公開
階数
1~5階
クライエント
SHINKOSHOJI
チーム
RYUICHI SASAKI, GEN SAKAGUCHI, ANNA KWAPIEN, YURIKO OGURA
施工
マゴメ工務店
照明デザイン、照明メーカー
ライティング創
アルミ光輝材
新光ステンレス研磨
雨樋
タニタハウジング

東京の西側の京王線井の頭線久我山駅から徒歩圏内に建つ鉄骨造地上3階建て
商業テナントビル。久我山駅を中心に、南には神田川と玉川上水、北には旧人
見街道が通り、武蔵野の面影が感じられる緑豊かな地域である。敷地は、緑豊
かな商店街の入口に位置し、二面道路に接して敷地の周回約半分が外部へ顔を
出す形となっている。
緑、水、人との関わりの上に成立してきた風景と新たに対話する商業テナント
ビル建築とはどういうものであるかということを考えた。現代の商業テナント
ビルとしての社会的ニーズで最たるもののひとつといえば、利益の最大化の追
求というものがある。このプロジェクトもそのニーズから外れてはいない。建
物エントランス、各階のコアをコンパクトに形成し、テナントスペースに面積
を確保するというものである。これらを踏まえた上で多様な価値を同時に存在
させる商業テナントビルとはどういうものか。
建物のファサードは、建物全体としてカラーアルミ光輝材を包み込み、歴史の
ある商店街へ挿入している。商店街の部分として新たな時代の起点のきっかけ
となるように街全体へ繋がっている。カラーアルミ光輝材は、移り変わる街の
天候、時間、表情を映し出す。
新たなアイコニックな形としてツリーシェイプが林立するようにファサードに
展開し、カラーアルミ光輝材と呼応し合うことを意図している。
シンボリックな形として展開するツリーシェイプは、ツリーの幹として中心に
建つH鋼、枝分岐する雨樋、ワイヤーによって構成し、夜間には照明器具とし
て機能する。非構造体であり、通常脇役あるいは、隠蔽することが好まれる雨
樋などもファサードの主体の部分として価値の転換を図っている。
建物の屋上に降った雨水の路を適度に分けて分節し、ツリーシェイプのH鋼に
雨水を当て沿って流れる様に視覚化させ、地中まで流れてきた雨水を再利用し
循環させるシステムとした。循環型社会のシンボルの一部を街に映し出し、人
々との対話を持たせる試みである。これらのツリーシェイプには、地面から生
えている植物がからみつくようにし、植生も商店街につながっていき、テナン
トの活動状況の額縁となることによってテナントのイメージも自然環境とつな
がりが深くなるように誘導している。この試みが将来的に街にどのような影響
を与えるか楽しみである。

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