トラフによる「増永眼鏡 – MASUNAGA1905 AOYAMA」
Neoplus Sixten Inc.
8. 12月 2017
Photo by Neoplus Sixten Inc.
トラフ建築設計事務所による港区北青山の「増永眼鏡 – MASUNAGA1905 AOYAMA」リニューアルオープンお披露目会に行ってきました。外苑前駅から3〜4分程歩いたキラー通り(外苑西通り)沿い。
増永眼鏡は1905年、増永五左衞門によって福井に初めて眼鏡産業を持ち込み創業した、高級眼鏡フレーム製造販売の老舗。
2002年、美術家サイトウマコトの設計による、初の直営店として建てられた店舗の内装のみをリニューアルした。
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正確には外の看板も行灯型に付け替えた。建物の大きな特徴はスチール製の太めのルーバーだ。
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間口3m、奥行き12mの細長い店舗に入ると、片側一面に整然と並ぶ軽やかなラックが目に入る。
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バーチ材の素地色と、コーポレートカラーの濃紺を基準に、徐々に淡くなるブルーのパネルをディスプレーウォールに配した。パネルの目地を利用しスチール製のラックが取り付けられ、150の商品を並べることができる。
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1階の奥には加工室。高度な加工技術をもつ増永眼鏡の作業風景もディスプレーのようにつぶさに見ることができるようにし、製品のクオリティや信頼性をアピールする。
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既存ではスチールの折板階段だったが、店内の見通しを良くするために蹴込みのない木製の踏み板のみに。また中央に3階までを貫く壁を立て、販促ビジュアルを掲示できるようにした。
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ナチュラル色の多い1階からクールな印象の2階。
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2階では木の素地色をなくし、ブルーのみのグラデーション。
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パネルは木目が出るようにバーチを選んだ。さらに顔料ではなく、染料を使うことで着色しても目はじきし木目が見える。
ラックは固定式にした。付け替えができると無限の組合せが生まれ、店頭で過度の負担が発生してしまう恐れがあるからだそうだ。
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実は所々隠し引き出し。
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当日はインテリアに合わせたカクテルが振る舞われた。
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商品の眼鏡を掛けて撮影に応じてくれた鈴野浩一さん(右)、禿真哉さん(左)。
「丁寧なものづくりを貫く増永眼鏡の製品を、1点1点大切に見せることを心掛けました。また限られた空間を広く見せるために各所に効果的に鏡を配置し、階段も軽やかな構造で空間に広がりを与えました。錆色のファサードの隙間から青味のあるデスプレーウォールが外装としても現れ、両者の間に曖昧な境界を生みだしています。」