蘆田暢人による渋谷区の「折板屋根の家」

Neoplus Sixten Inc.
2. 3月 2016
Photo by Neoplus Sixten Inc.

敷地面積124m2、建築面積85m2、延床面積430m2。RC造、地下1階、地上5階建て。
 

1階にガレージとエントランス、地下と2階をテナント、3~5階が家族4人のための住居。

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外観は緑に馴染むよう、着色した防水塗料を塗布。大きく開いた4階と、5階の折板屋根が目を引く。
徐々に上階に上がりながら紹介。

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1階接道部分には奥からテナント出入り口、ガレージ、住居用エントランスと並ぶ。

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エントランス。様々な表情の素材がコントラストを作っている。

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エントランスはガラス越しの階段室を囲むようにL字型。

左の壁はスタッコ仕上げ。

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階段室は地下から5階まで6層を繋ぐ(2階はテナントのため接続していない)。
筆者の背後にはエレベーターも備わる。

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3階子供室。二人のお子さんはまだ小さく「将来的に壁で二部屋に仕切ることも可能」という子供室が多いが、ここでは初めから間仕切りを据え付けてある。

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主寝室。姿見にもなる引戸を開けると大容量のウォークインクローゼットが現れた。

壁は子供室共に調湿材を左官仕上げ。

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浴室。

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4階LDK。2面の大開口が街と向かい合う。恵比寿でも特に緑の多いこのエリアを思い切り借景として利用。

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天井から床に延びるワイヤーは外付けブラインド用で、ドイツのヴァレーマを選んだ。

引き渡しに訪れた施主のお子さんが、ここでの生活を待ちきれないようだった。

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開口部は5階の床を支えるために柱を1本立てた。無柱にすることも考えたが、その為だけに梁が太くなったり、構造に無理が出たり、コストが上がるのは良しとしなかった。「5階をコンクリートで作りきることにこだわった。」と蘆田さん

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 開口は両サイドからスチールサッシュの引戸が二枚ずつ。干渉部の納まりはこのように。

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インテリアに目を移すと、天井はスギ、床にチーク。周囲は黒とシルバーで引き締められている。

ソファーはカッシーナ。

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キッチンから。この日はあいにくの曇天だったが、渋谷や新宿、青山方面の景色を眺めることができる。

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キッチンのベースは、エントランスにも見られたスタッコ仕上げ。

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5階へ。塔屋かと思って上がっていくと、、、

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しっかりと居室になっていた。当初は塔屋の予定だったが、客間や予備室にできるよう居室として求められた。

そのため平均2.1mの天井高を取れるよう北西方向に屋根が高くなっていった。

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日影規制の斜線が下がっていく側は倉庫にして平均値の妨げにならないようにした。

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そしてバルコニーから見るとこのように。日影規制と法定最低天井高という二つのパラメーターを満たすべく、シミュレーションを繰り返した結果生まれたシンボリックな折板屋根。

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綺麗に仕上げられたエッジ。サッシュの納まりには苦労が伺える。

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夕暮れ、室内の明かりが目立ち始めるとまた違った形態が浮かび上がってきた。

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ちなみに2階テナント部分は全面に緑が見える最高のロケーションだ。

「都心でありながら、緑豊かで広い空と都市の風景を捕まえるよう大開口を設けました。また街の雰囲気を無視したような外観ではなく、適度な表情を持たせた住居のあり方を提案しました。」と蘆田暢人さん。

建築:蘆田暢人建築設計事務所

構造:村田龍馬設計所

設備:EOSplus

施工:栄港建設

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