魚谷繁礼による寄宿舎「西ノ京のシェアハウス」

Neoplus Sixten Inc.
12. 5月 2015
Photo by Neoplus Sixten Inc.

北西側外観
 

外壁は、吹付け,コンクリート打放し
条例により角敷地では車両が安全・円滑に通行できるように道路隅部を隅切りしなければならないが、直角にすると周辺の建物と壁面線がそろわなくなるので円弧にカットしている。右側の庇は隣の町家に高さを合わせることで、街並に馴染ませている。

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北側外観
高い壁の横からは吹き抜けのバルコニーが見える。

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エントランス
内の様子が伺える玄関。

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玄関を入ると共用部のリビングと東側に中庭。

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右方に目を向けると、階段を少しの段差を上がってキッチン・ダイニング。共用スペースは広々とし、利用者が愉しく集う空間に。

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奥に進んで玄関の方を振り返る。
階段下の空間に、入り口。奥へ進むとバスルーム。

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バスルーム。
奥には小さな竹庭。上部だけが空いており、雨が降ると雨が入ってくる。

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キッチン・ダイニングの方へ進むと、個室へと向かう扉が右手に。
扉の上に2つの小窓が見えるが、左側はバスルーム、右側は個室のロフト部屋と繋がっており、このような小窓から住人それぞれの気配を感じとることが出来る。

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扉を開けて進むと、階段。階段は建物の中央に配置されており、少し階段を上がると個室が現れ、また少し上がると共用部分の水回り、また少し上がると個室と、階を造らずに段差を使って様々な空間を構成している。

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ROOM1
個室はそれぞれ個性が違う部屋が6室。どのような景色を見せるかを考え、それぞれの部屋の配置と窓の配置を考えられている。
この部屋からの景色は、バスルームから伸びている竹と、円弧に隅切りされたバルコニーから古い街並を望むことが出来る。

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階段の段差で出来た空間をロフトスペースに。梯子を使って下へ降りる。

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ロフトスペース

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窓からは先ほどのキッチン・ダイニングスペースが見える。

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階段室に戻って、更に上へ登る。次はどんな空間が現れるか、ぐるぐると上に登っていく愉しさを作ることを意識して共用フリースペースが現れるタイミングなどを考えたそうだ。

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共有部分の洗面所1
気持ちよく歯磨きが出来るように、ベンチを配置。奥には東向きに配置された広めのバルコニー。

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バルコニーを出て、方形屋根を見上げる。

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キャンティレバーにより、飛び出した個室が印象的に見える。また、キャンティレバーにすることで、窓からの視線を外している。

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ROOM2:キャンティレバーの部屋
正面(南向き)窓からは隣のトタン板壁がグラフィカルに見えるように意図的に開口を作っている。左側(東向き)の窓からは1階の庭が見える。

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ROOM3:近隣の町家が見える部屋
この部屋ではバルコニーの外側に壁を設けられており、壁が分厚く見えることで守られているような感覚になる。

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振り返るとこの部屋にはロフトスペースが付いている。
ドアは開け放しにしても邪魔にならない引戸を採用。

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更に上に登ると、2つ目の共用スペース。バルコニーからは、京都の街並を望むことが出来る。

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階段室最上部にはトップライト。

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最上階まで登り、階段を見下ろす。


『建築に人間が住みついているような感じにしたかった。また、階毎の居住者のまとまりではなく、建物全体での居住者のまとまりのようなものをつくりたかった。そのために階をつくらず、段差を使った空間を構成した。外観からは窓が少なく閉鎖的に見えるが、開口やヴォイドを効果的にくりぬくことで、譲られつつも開けた内部空間となるよう設計した。』魚谷繁礼


設計監理:魚谷繁礼建築築研究所
構造設計:満田衛資構造計画研究所
施工:アムザ工務店
企画:フラットエージェンシー

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