黒崎敏による港区の住居兼オフィス「TERMINAL」

Neoplus Sixten Inc.
19. 11月 2015
Photo by Neoplus Sixten Inc.

敷地面積128m2、建築面積87m2、延床面積273m2。RC造地下1階、地上3階建て。

1階と地下が賃貸のオフィス。2・3階が住居になるが、土地柄からオフィスライクなシンプルでクールなファサードにした。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

コンクリートの型枠には幅40mmの杉板を使い、比較的細かい目がでるようにした。
 

2階のルーバーと1階のファサード、支柱には溶融亜鉛メッキリン酸処理されたスチールで重厚感を演出。

手前が住居用、奥がオフィス用のエントランス。

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1階はギャラリーとしても使える。今のところオフィスと言うより、ミーティングなどに使えるフリールーム。隅には水栓やシンクも備わっており、このスペースをどのように活用していくか検討しているそうだ。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

天井はウォールナット、右の壁はコンクリートの杉板型枠、左の壁と床は大判のタイルによってそれぞれ仕上げられている。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

細部に丁寧な仕上げと納まりが見て取れる。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

地下。アポロは奥の半分を使用しているが、スペースに余裕があるので他に2社とシェアしている。

1階からは右に見える扉から出入りする。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

ドライエリア。スペース効率を考えた場合螺旋階段を設えるのが妥当だが、降りてくる人に心地良い作法を求めるような回り階段になっている。また日光がちょうど良いこともあり、開口に切り取られたこのスペースが小さいながらも一つの建築のように成立している。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

ドライエリアの横は黒崎さんの執務スペース。

水回りやタイルなどを扱うFONTE Tradingが、ショールーム的に同居するかたちでディスプレーされたバスタブやシャワー、水栓がユニーク。(もちろん使えません)

Photo: Masao Nishikawa

住居部の玄関へ。1階は玄関のみで、大容量の収納と奥に納戸を備える。

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昇ってきた階段を振り返るとがガラスケースの中に入っているようだ。左に1階から吹き抜けになった中庭。右に主寝室や水回りに通じる。

Photo: Masao Nishikawa

2階子供室。右の開口からルーバーを内側から見た様子が分かる。将来二部屋に分割も可能になっている。

Photo: Masao Nishikawa

主寝室へはシンメトリーにレイアウトされたウォークインクローゼットの間を抜ける。そして西側の開口からちょうど緑の借景が望める。

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主寝室から見た吹き抜けの中庭に面したバルコニー。階段室の裏側へ通じ回遊動線を形作っている。
 

今後中庭にはシンボルツリーを植えるそうだ。

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3階へ。階段室は1階から屋上のペントハウスまでを貫き、光の通り道になっている。

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3階は階段室を中心に、2階同様回遊動線を持つ大きなワンルーム空間。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

南側のダイニングには壁一杯のスチールシェルフを設え、東西に大開口で開放的にした。
 

左のガラスは通り側でハーフミラーなので外からは見えにくくなっている。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

ダイニングからキッチン側を見る。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

キッチン上部にはトップライト。「日中は全く照明なしで作業ができ、キッチンに立つのが毎日楽しいです。」と奥さま。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

キッチンからはリビング越しに借景を切り取るピクチャーウィンドウ。

Photo by Neoplus Sixten Inc.
Photo by Neoplus Sixten Inc.

リビングスペースは他より40cmほど天井を高くし3mある。緩やかなゾーニングとゆったりとした気積で寛ぎの空間に。

Photo by Neoplus Sixten Inc.
Photo by Neoplus Sixten Inc.

中庭を介した開口は2階ではプライバシーを確保しながらも採光し、この3階では思い切り開放しフロアによるシーンの切り替わりを楽しむことができる。いずれ成長したシンボルツリーがここからも見えるようになるかも知れない。

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黒崎敏さん。「敷地のポテンシャルが高いので、お施主さんからは住宅だけでななく、賃貸スペースを設け家賃収入も得たいと望まれました。そして計画段階からまずはアポロに入居して欲しいとお願いされていましたので、自社オフィスとしても考慮しながら進めることができました。」
 

「上の住居部では中央にレイアウトした階段と構造壁によって、回遊性と緩やかな分節が生まれ家族の程よい距離感と親密感を作り上げられたと思います。」

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