NOBLE

Satoshi Kurosaki / APOLLO
22. 2月 2021
All photos by Neoplus Sixten Inc.

黒崎敏(APOLLO)による関東の二世帯住宅「NOBLE」。既存の庭を活かしながら、庭との関わりを現代的に改変。各室を外部空間に積極的に連続させることで生まれた都市型リゾート住宅。[NOBLE House by Satoshi Kurosaki / APOLLO] Located in a quietresidential neighborhood, this multigenerational home rebuild project wasdesigned around a large garden. The verdant garden defines the property, whichis surrounded bytall, board-formed concrete walls to ensure security and privacy.

プライバシーと防犯を考慮した杉板型枠のRC塀を既存とほぼ同じ高さで立て、中には様々な木々が植わる様子が分かる。
Two large pine trees already growing on the site anchor the landscape design, which features diverse species intentionally scattered throughout the space.
街にも緑を還元したアプローチは、敷地の高低差に合わせて若干のステップを伴う。
大きな木製ルーバーの門扉を引くと、さらにアプローチが続き、突き当り2枚の扉が子世帯と親世帯の玄関へと分かれる。
Adjacent to the garden, a large gate and door made of wooden louvers leads to a long.
アプローチを振り返ると樹齢150年のオリーブの老木がシンボリックに植わる。スペインで役目を終えた木が遠く日本の地でその命を永らえる。
Broad approach where the focal point is an old olive tree opposite the front door. 
 
子世帯の玄関ホール。
親世帯の玄関ホール。実は中で引き戸一枚を介して繋がっているので、それぞれの行き来は容易だ。
1階親世帯のLDK。全体が木仕上げで、シャープだが暖かな印象だ。正面の壁の裏が寝室で、右奥が水周りとなる。床はウォルナット。
The first floor is devoted mainly to living space for the client’s mother, offering excellent views from the living room and bedroom of the changing seasons in the garden.
長いテラスを持ち、庭とシームレスに連続する。
植栽はSOLSOが担当し、既存の松や槇などの大きな木を残しながら多様な植物を追加し ”和洋折衷” の庭を設えた。
住宅地でありながらプライベートで豊かな外部空間を獲得。
張り出した軒により、近隣からの視線が適度に遮られている。
玄関ホールから反対側には愛車を眺めることのできる書斎。
There is also a small home office next to the built-in garage that gives the client a chance to admire their car collection as they work.
そして背後には、初めて見たカメ専用水槽。水栓や排水口まで備えた特注品だ。
もう一室、客間を兼ねる和室。雪見障子を上げると坪庭が覗く。
異素材と面の取り合わせが美しい階段室から2階へ。
2階へ上がると視界が前方に開け、バルコニーからエントランスのアプローチと、そこに鎮座するオリーブの老木へと視線を誘導する。
左はプライベートエリア、右はLDKへ。
階段室を見返す。右の中庭と左のキッチンが大きな開口を介して空間の連続性を演出。”階段室” というと単なる動線として存在しがちだが、この住宅ではこれほど鮮やかな空間として浮かび上がっている。
2階LDK。1階同様全面開口と垂木現しに、さらに開放感がある空間が現れた。手前から、キッチンカウンター、ダイニング、リビンク、そしてアウターリビングと重層的に居場所の変化を楽しめる。
On the second floor, where the younger generation lives, a balcony overlooks the garden.
家具はモルテーニ(Molteni&C)、AV機器はバング&オルフセン(Bang & Olufsen)で揃えた。
アウターリビング。このカットだけを見ると屋内に思えるだろう。
視点を変えるとこのようになる。"大きなテラスをガラスと天井で仕切りその半分の面積をLDKにした” と思えるような構成で、内外での過ごし方を完全に等価に扱っている。こちらのアウトドアソファはグロスター(Gloster)。
While an interior terrace with a large skylight brings abundant natural light and breezes into the home, providing plenty of opportunities for outdoor living.
室内をもっと広く取ることもできるが、ガラスで仕切ることで室内を数字以上に広く感じさせられる。その分外部を追い込まずに豊かな外部環境を用意し、建物全体でおおらかでゆとりある生活環境となるのだ。
キッチンから階段室越しの中庭へ視線が抜ける。
プライベートエリアへ。右手前から子供室、主寝室、ウォークインクローゼットと続き、左が水周りとなる。
洗面室・浴室。キッチンからも見えた中庭に全面が開口しており、北側ながらバウンドした陽の光が入るラグジュアリーな空間。
1階の浴室も坪庭に面しているが、ガラスには視界制御フィルムが貼ってあるので、キッチン方向や上部からの視線は遮ることができる。
A small courtyard on the north side faces onto the bedroom, bathroom, and stairs, filling these spaces with soft, diffuse light.
子供室。もう大学生なので書斎といった雰囲気だ。
主寝室。ベッドはオリジナルで、キャネットと共にオバンコール材を仕上げに使った。バルコニーにはベンチがあるので延長した使い方ができる
ウォークインクローゼット(WIC)。こちらもオバンコール材。当初チークを使いたかったが、最近あまり良い色の材が入らなくなっているため、良い木目と色のこの材を採用したそうだ。
WICも前述の中庭に面しており、大きく通気できる。ここからは建物の反対側のインナーリビングまで見通せる。
外観はどっしりとした塀で囲われながらも、その内側には森のような庭が広がり、テラス、バルコニー、中庭といった計7つもの外部空間を各室と連携させ、どの居場所でも豊かな光と風を享受できる「在宅時間が増えている昨今、森の中にいるようなリゾートライフが堪能できる非日常型都市住宅が求められている。」と黒崎敏さん。

Kurosaki says "In the era of COVID-19, travel restrictions have meant that everyone is spending more time at home. With its verdant, resort-like atmosphere, this design responds to the resulting demand for urban homes that offer a respite from the monotony of everyday life."
©APOLLO
【NOBLE】
設計・監理:APOLLO
構造設計:正木構造研究所
照明設計:シリウスライティングオフィス
外構設計:SOLSO
施工:株式会社工房

用途:専用住宅
構造規模:木造/地上2階建
敷地面積:421.21㎡
建築面積:186.74㎡
延床面積:319.94㎡

Posted by Neoplus Sixten Inc.

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