Aqua-scape The Orangery version
イギリス
- Architekten
- F.A.D.S
- Standort
- イギリス
- Jahr
- 2009
オール・プラスチック建築のプロトタイプ 2009
《Aqua-scape》とは、水のように柔らかく不定形で、クラゲのように骨の無い建築を目指して、全てをプラスチック素材のみを用いてセルフビルドした実験建築です。折り紙のように、一枚のシートを折り曲げたときにできる形で構成されています。2006年に制作したこの作品は、若手建築家に与えられるイギリスの賞である「The AR Award for Emerging Architecture 2006」に入選し、国内外、特に海外の雑誌メディアに多数掲載されました。これらをきっかけとして、イギリスに招かれ、わたしたちにとっては、はじめてとなる作品展が開催されることになりました。
これを機に、新たに《Aqua-scape The Orangery version》を制作しました。工学院大学藤木研究室の学生とともに、丸1年という歳月をかけて完成させました。2006年につくった《Aqua-scape》は水の上に浮かべましたが、今回は緑の芝生の上に浮かんでいます。ファースト・バージョンが骨の無いクラゲだとすれば、新バージョンは透明なソフトシェルの殻にくるまれた甘エビといったところです。ポリカーボネートと中空ファイバー状のポリエチレン・クッション材のダブルスキンで構成されています。これにより、前回よりも軽く、かつ構造的に安定し、透明感が増しました。
イギリスの歴史遺産でもある美術館と、新しい建築を目指してつくられた《Aqua-scape The Orangery version》が、美しいコントラストをつくりだしました。
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