洛陽総合高等学校
京都府
- 位置
- 京都市中京区, 京都府
- 年份
- 2015
京都市内の狭小敷地に建つ私立高等学校の建替え計画である。仮設校舎を一切使わずに2011年から5年間、4期にわたって順番に建替えた。
新校舎は以前のグランドを囲む片廊下の校舎から、ひとかたまりに集約した校舎とし、生徒の居場所を立体的に各所に設けた。
中庭と2つのパスによって3つの建物に分節されていて、その間は生徒達が行き交う建物に挟まれた街路空間のような都市的な場所となっている。
それぞれの建物は回遊型の動線として整備され、既存の体育館、武道場、特別教室棟が結ばれる。集約されたA,B,Cの建物は、既存校舎との関係から工事上必要とされる離隔距離、建物の採光などから発生する隙間を路地空間として、地上部の動線、エントランスとして活用する。
建物のシルエットは、周辺を山並みに囲まれた京都に対応して勾配屋根の連続とし、大きな建物でありながら小さい木造スケールの屋根と調和させようと試みている。光の遮蔽などの機能を活かした西側テラスの縦格子ルーバーや、学校のアイデンティティである織物をイメージしたテクスチャーを施したコンクリート打ち放しの壁など、小さなスケールを生かして、京都の町並みに馴染み、貢献するよう工夫した。
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