西鎌倉の家

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場所
神奈川県鎌倉市
2006

敷地は西鎌倉の小高い山を切り開いた分譲住宅地の端に位置し、北西側には雄大な山並みと雑木林がパノラマ状に広がり、遠くに丹沢山系や富士山を望むことが出来る。建物はその雑木林に最も近づく北西の敷地境界線近くに、木造平屋で計画した。

 なだらかに傾斜する庭のアプローチを上って玄関のある中央広間に入ると、目の前には山桜の木、その先に尾根が重なる風景を望む。庭側からはこの風景が建物外観によって隠され、建物内部から再び開かれるよう考えた。全体のボリュームを感じさせないように、屋根勾配はアプローチの傾斜面と連続させている。
 「くの字」形の建物は中央の屋外広間を境に、西側に居間や食堂、客間を配し、北側には寝室や書斎、浴室などの私的な機能をもたせた。美しい雑木林を見渡せるよう居間に設けた開口には、経木簾戸や障子戸を仕込むことで、光量と内部空間の雰囲気を変化させられるようにしている。

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