一ツ木の住宅

愛知
写真 © 上田宏
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建築家
諸江一紀建築設計事務所
場所
愛知
2016

街に対して大きく開くのではなく、また閉じて内向的な世界をつくるのでもなく、外部が内部に少しずつ染み入るような空間をつくりたいと思った。
 
敷地は南側の前面道路しか開くことができず、道路から引きを取る広さもない。また道路は工場へつながるため通行量が多い。そういった環境においてガラス戸と網戸の間に空間(内庭)をつくることを提案した。光や風と多少の雨が入る半外部空間で、人の出入りはできない。網戸の室内側が少し暗くなることで、昼間は中から外はよく見え、外からは見えにくい。内庭には木が植えられ、三和土の土間で、壁や床はラーチ合板などの構造材あらわしというラフな仕上げである。子供はここで安全に遊ぶことができる。
 
内庭につながるコンクリート土間のリビングや2階寝室は柱や梁の間だけ仕上げられた状態で、ラーチ合板よりやや肌理の細かいラワン合板が貼られた半内部的空間である。次のダイニングや2階スタディコーナーは家具や手すりにラワン合板よりさらに肌理の細かいシナ合板が貼られ、より内部化されている。一番奥の白いPタイル床のキッチンや水回り、2階子供室の建具や家具はポリ合板で仕上げられていて、北側の暗さをやわらげている。
 
このように南から北に行くにしたがい仕上や床レベルがグラデーショナルに内部化(肌理の細密化)される。明るさの違う4つの層を重ねることで奥をつくり、居場所の性格づけをしている。大開口やコートハウスとは違って都市に構えすぎない自然な連続性を試みた。
 
またこの住宅は施主の事情により設計施工に5年かかり、居住は20年の予定。ハウスメーカー等の長期優良住宅とは違って、伊勢神宮の式年造替と同じ時間感覚である。伊勢は工事も神事の一環であり、住宅もつくる行為が住む行為につながると考えた。話し合って家をつくることで家族が形成される。
 
20年という時間を永続的なものにするために、あえて仕上げない部分をつくり、家づくりを完成させないことにした。家族のあり方も常につくり続けることになる。素材は硬質木片セメント板、合板、三和土といった表面が均一ではないものを使うことで経年変化を劣化と考えず、風化を楽しめるものとした。

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