西麻布のいえ

東京
写真 © Nobutada Omote
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建築家
永山祐子建築設計
場所
東京
2017

閑静な住宅街の細い路地に面する60代の夫婦2人が暮らす家である。
都会の住宅地らしく路地の脇は住宅の壁面が隙間なく続き、路地空間が少し窮屈に感じた。そんな路地に対して大きく抜けを造り、空に向かって開くことで、街並みを少し明るくするきっかけを作りたいと考えた。開放的な家の佇まいは人を招くのが好きな夫婦の家にふさわしく思えた。 路地と直角に敷地を2分割し、右側を寝室、水回り、収納などプライベートな空間のある3層のコンクリートの箱。左側をキッチン、ダイニング、リビング、書斎などパブリックな空間のある鉄骨造のガラスの箱とした。ガラスの箱の中は2階リビング、3階書斎の床が 段々畑のように奥に向かって階段状に重なり、道沿いに3層の吹き抜けが生まれる。この垂直な抜けは路地に空への抜けを作り出すとともに、内部の生活とのバッファゾーンとなっている。パブリック空間からコンクリートの箱に開いた四角い窓を通しプライベート空間が垣間見え、まるで自分の家の外にいるように感じる。逆にプライベート空間からはパブリック空間が家の外にあるように感じる。開かれたガラスの箱、閉じられたコンクリートの箱は一つの住宅の中に行き交う2つの視点と経験を生み、この家の中で今後長い時間を過ごすであろう住人の暮らしに変化を与えている。また、日中長く過ごすガラスの箱内の熱環境を考慮し、天井ガラスは日光の透過率を変化させる調光ガラス、吹き抜けの高低差を利用した空気のサーキュレーションシステムを取り入れている。

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