DUO EAST & WEST

福岡
写真 © 岡本公二
写真 © 岡本公二
© Koji Okamoto
© Koji Okamoto
建築家
スピングラス・アーキテクツ
場所
福岡
2008

西新商店街に面した土地を相続した姉妹が、それぞれ賃貸の集合住宅を建てたいという依頼からこのプロジェクトは始まった。一棟目のDuo Eastがまず完成し、1年ずれて二棟目のDuo Westが竣工した。

便利で活気のある街・西新に住むことを好むであろう、働くカップルや単身者に対し、新しい住まいのありかたを提示したいと考え、建物を3つにスライスし、南北に長い敷地からさらに南北に長い住戸をつくることにした。

真ん中のユニットは、できるだけ潔く、ガランとした自由なスタジオ空間とした。バスルームや奥行きのあるバルコニーとも一体化させ、広がりをもたせている。設計者として住み方のシミュレーションを重ねてはいるが、基本的には住み手の自由にまかせたプランである。

両側のユニットは、中央の吹抜けをガラスブロックで囲むようにコの字型にくびれていて、その吹抜けから光や風が導かれるプランである。住み手は昼間家にいることが少ないだろうことから、リビングルームを奥まった静かな場所に、寝室を朝元気よく目が覚めるように南側(道路側)に配した。逆梁の採用により、寝室だけでなくその奥にあるバスルームにまで光に満ちている。吹抜け脇の南北をつなぐ部分は、廊下ではなくブリッジと呼んでいる。幅が1.4mあるので、書斎や、リビングルームの延長としてなど、住み手のライフスタイルが表現できる空間である。南北に長い空間を連続空間として使いやすくデザインするとともに、洗面所扉がプライベート空間の切り替えの役目も果たすような工夫も行った。

そして最上階のペントハウスは、賑やかな街の上にひっそりと浮かぶ、特別な住まいである。南側に10mの連続した開口部を持つ、間仕切りの無いオープンな空間は、100㎡のデッキテラスへと連続する。この爽快な気分は、特権的でさえある。

この建物のエッジの効いたシャープなアウトラインが、コンクリート打ち放しの仕上げとともに、商店街に凛とした空気を送りこむことを期待する一方、この街のたたずまいから、あまりクールになりすぎないようにとも考えた。ファサードに取り付けたアルミキャストパネルは、光と影の動くレースをつくりだし、変化のある繊細な表情を与え、壁に埋め込まれたガラスブロックからは、夜、散りばめられた星のように光がこぼれる。福岡市の条例で駐車場を設けなければならず、1階に商業スペースをつくることを断念したが、その代わりに、この通りには皆無である緑の潤いをつくり、街に提供することとした。

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