周南の家

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場所
山口県
2018

【周辺環境に合わせた建物配置と8つの庭のつながり】
敷地は山口県周南市の中心市街地近くに位置する地域です。
敷地面積は住宅が一棟建つには十分過ぎるくらいの広さがありますが、建て主が望まれる与条件を満たすと周辺とは明らかにスケールオーバーします。そのため、住宅をひとつのカタマリとして計画するのではく、周辺環境のスケールに寄り添った建物として計画しました。
まず、諸室を敷地境界線に合わせてロの字型に点在させていき、室同士の隙間は中庭や庭の様子を楽しむ回廊として設えました。諸室の大きさは周辺環境に適応させ、室同士の配置は様々な生活シーンやストーリーを組み立てることで決定し、今後のライフスタイルの変化にも対応させています。分棟型の計画ですが、中央に位置する大きな中庭に視線が向かうことにより、住宅としての一体的なまとまりもつくり出しました。各庭の窓を開けると風が通り抜け、枝葉が擦れる音や花の香り、庭を訪れる鳥のさえずりなどの自然の営みを、室内にいながら自然の中にいるように感じられます。室同士の隙間によって生まれた8つの中庭は、スケールと高さ、採光や通風といった特徴をそれぞれ持たせ、季節の移り変わりによって様々な表情を楽しむことができる住宅です。

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