おべんとう展

行楽(こうらく)弁当から毎日のお昼ごはんまで、お弁当は私たちの生活の中に深く根付いています。行楽弁当など誰かと一緒に食べる共食(きょうしょく)のお弁当は、地域の共同体を維持しそのつながりを深めるソーシャル・ツールとして、日本古来、農耕社会のハレの場などにおいても重要な役割を果たしてきました。誰かが誰かのために作るひとり用のお弁当は、その一つ一つに作る人と食べる人をつなぐ物語があり、作る人から食べる人への贈りものともいえます。どちらのお弁当も食べる時や場など、その人を取り巻く状況をよく考え、食材をよく見て、食べる時間や空間をデザインするかのように、箱の中に丁度よく詰めていきます。

本展は、日本独自の食文化であり、人と人をつなぐ「おべんとう」をコミュニケーション・デザインの視点から捉え、その魅力を来場者自身が体験しながら発見できる空間を作ります。会場は、「おべんとう」から見えてくるコミュニケーション・デザインをテーマに、遊び心のある江戸時代のユニークなデザインのお弁当箱や、現代の作家たちのインスタレーション、参加型の作品などを展示します。

出品作家は、この分野の第一人者でもあるオランダ在住の“イーティング・デザイナー”マライエ・フォーゲルサングをはじめ、NHK番組「サラメシ」でも有名な“お弁当ハンター”の写真家 阿部了、“発酵デザイナー”の小倉ヒラクらを始めとしたアーティスト8名の予定です。大人もファミリーも楽しい、見る・聞く・触れる、参加体験型の展覧会です。

<本展の4つのみどころ>
1. 歌って踊れる「おべんとう」!?
2. 「おべんとう」が生み出すコミュニケーションに注目
3. 参加体験型作品を通じて「おべんとう」を再発見
4. 遊び心のあるユニークなお弁当箱

会場デザイン:フジワラテッペイアーキテクツラボ

日時
2018.7.21, 09:30 - 2018.10.08, 17:30
場所
東京都美術館 ギャラリーA・B・C
台東区上野公園8-36
東京都
主催
東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
リンク
bento.tobikan.jp

Magazine