西澤徹夫によるマンションリノベーション「907号室の場合」

Neoplus Sixten Inc.
5. 2月 2017
Photo by Neoplus Sixten Inc.

既存では玄関を入って直ぐに壁があり、その裏にキッチンがあった。そのため一度左・右とクランクして奥へ続いていたが、改修後はご覧のように真っ直ぐで広めの動線をまず通した。そして左手にはトイレ、洗面・浴室が並ぶ。

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洗面室から廊下を見る。向かいは壁一面に収納が設えられている。

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廊下を進むと右手にウォークインクローゼット、左手にキッチン、奥にリビング、リビングの左に寝室となる。

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リビング。右側は来客が寝泊まり可能なように4枚の引戸で仕切ることが出来る。

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リビング。右の開口部に向かって個室が3つ並んでいたが、独立した二人の娘さんの個室を取り払い、大きなリビングとした。
たまにしか使わない仕切りの鴨居上部はオープンにして開放感を持たせてある。

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かなり物持ちの大島さん(右)、奥さまも料理が大好きで食器が多い。大分整理したというがまだまだ沢山ある骨董品や小物、土産物、彫刻などは、その時並べておきたいものだけを、鴨居や梁に沿わせた作り付けの棚に陳列できるようにした。

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部屋の中央にある柱はお気に入りの絵画やポスターを掛けられるスペースに。手前はチークでできた200年前のアンティーク家具でバリで買い求めたという。床はそれに合わせチークに。

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鴨居、作り付け棚・家具、建具などはタモで統一。そしてこのカットでも分かるように、統一した素材の中にいくつかひと塊になるように小物の居場所が計画されている。

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現しにした躯体に歪みがあったが、それに合わせて木部を作り付けていった。天井は現しにせず、配線が出来るように幾分ふかしてから天井をはり付けた。

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個室で遮られていた外光は、緑豊かな敷地の景色と共に部屋の中まで届けられることとなった。
部屋中全て見せてくれた大島さんは、「今回施主ではあるが、ミサワホームAプロジェクトとしてなぜ西澤徹夫さんを選んだか?」という問いに以下のように答えた。
「施主の要望を理解できる人、というと誰しもみな同じように考えると思いますが、施主の家族構成や趣味や価値観、そして物事の考え方などなかなかあう人を見つけるのは至難の業だ。そこで、何人かの建築家に面接して、建築家の今の仕事の状況、こちらの要望に対する関心度などをチェックする。大御所だから、実績があるから、はまったく関係ない。というよりむしろそうした人はリストに入らない。どのプロジェクトにもいえることですが、誠実な人、一生懸命仕事に打ち込める人とが基本です。そうして、施主の要望に答え、なおかつその人らしさが発揮できそうだと判断したのが西澤徹夫さんでした。」

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