御手洗龍によるマンションリノベーション「oNoff」

Neoplus Sixten Inc.
13. 5月 2016
Photo by Neoplus Sixten Inc.

1964年、東京オリンピックの年に出来たマンションの一室、83m2。

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玄関を入ると、東向きの開口から午前中の日差しが半光沢の床に反射している。

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施主は自宅が神戸にあるが、週の半分は仕事で上京するので、ここをSOHOとして利用する。
 

2LDKだった間取りを、手前の広いワークスペースと、奥の就寝スペースにリノベーション。

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ワークスペースにはデスクと、ダイニングテーブルが置かれ、仕事の他、友人やお客さんを招いた使い方もするそうだ。

左の白い箱はキッチンカウンターで既存のまま利用。右の箱は食器棚と裏面に下足、洗濯機の収納として制作した。

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天井まで届く大きな引戸の向こうは水回り。モルタルとコンクリートの環境に木部が一輪挿しのようなアクセントになっている。

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“ON” のワークスペースに対して、 “OFF” の就寝スペースは既存の壁を利用して緩く仕切りながら空間の質を変えた。

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“OFF” エリアの仕上げはラワン合板を多用し、温もり出している。

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この湾曲した壁の裏手はエントランスホールで、その形状の凸部なわけだが、住戸内の変化として実に有効に働いている。

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曲面用のラワン合板を先に決め、その他のラワン合板の色を(材の色振れの中で)選んで各部に落とし込んでいった

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壁に沿ってベッドを置く。窓際にはベンチソファ。

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ベンチソファは窓際一面を占めていて、長さは6mにもなる。
 

座面が深く、背もたれがクッションのように外せるので、神戸からお子さんが遊びに来たときなどにはベッドとしても使える。座面の下はもちろん収納だ。

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窓から差し込む日差しによって生み出される陰影とグラデーションも大切にした。柔らかい陰影が出るようにソファーの角は丸みを持たせたそうだ。

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御手洗龍さん。「お施主さんからは、ワークスペースと、休むスペースをうまく切り替えながらも両立する空間を求められました。そこで建物の記憶を感じさせる既存の柱梁配置を活かし、空間を柔らく二分することを考えました。一体空間でありながら一方は躯体を現すのに対して、もう一方は新しい仕上げで丁寧に設えました。それによってSOHOに求められる働くことと、寛ぐこと、ONとOFFがうまく同居できる場になったと思います。」

【oNoff】
設計監理: 御手洗龍建築設計事務所
施工: TANK
ソファ家具 : ヤマヤ家具

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