安部良によるロス・ミクブライドの住居兼オフィス「ノーマルビルディング」

Neoplus Sixten Inc.
21. 11月 2015
Photo by Neoplus Sixten Inc.

敷地面積123m2、建築面積60m2、延床面積142m2。RC造+木造、地下1階、地上2階建て。
 

東と南に面する角地に建つ。地下がオフィスで、1・2階が住居。

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ガルバリウム鋼板の素地と、モルタル仕上げの箱がずれながら交互に配されている。

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ずらした箱型が軒下空間や、バルコニーを作り出している。

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まずはオフィス「nomal」へ。nomalはミクブライドさんが2006年に立ち上げた時計ブランド。国内外で発売されている。
 

元々SOHOで業務を続けてきたが、今回は住居と玄関が別であることを条件だった。「一旦外に出ると気持ちが切り替わるし、気分が上がりますからね。」と話すミクブライドさん。

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ミクブライドさんを含め計3名が働くには十分な広さ。
 

奥にミニキッチンやトイレがあり、更に奥は倉庫になっている。

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エントランス方向の見返し。今後窓にディスプレイなどをする予定。
 

右のデスクは高めに設置し、立って作業をすることもできるようにした。

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時計を組み立てるミクブライドさん。リリースする腕時計の中にはこだわりのデザイン追求のため、独自開発した技術が盛り込まれているものもある。そのため工場での組み立てができず自社で組み立てるモデルもある。

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オフィスからぐるりと回って住居への階段をあがる。

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引き戸の玄関扉を開けると、右手に主寝室。階段をあがったところがリビングだ。

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玄関の窓際にグエナエル・ニコラさんが作った香水 "CURIOSITY ESSENCE” を発見。ミクブライドさんは日本に来て25年。ニコラさんは同じ日本在住の外国人デザイナーとして大切な友人の一人だそうだ。

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 1階主寝室。

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2階リビング。
 

この空間に合わせてニコラさんにデザインしてもらったというオリジナルのソファが映える。様々なシーンに合わせてレイアウトを変え楽しむことができる。シャンデリアや絵など、これから飾るものをご夫婦で決めていくそうだ。

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リビング奥から振り返る。
 

左手に水回りと、子供室。半階上がった2.5階にダイニング・キッチンがある。

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水回り。浴室の右側に小さなバルコニーがあり、子供室とも連続する。

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浴槽は唯一国産で鋳物ほうろう浴槽を作っている大和重工の ‘Castie’ という商品。「肌触りも見た目の質感も特別で、ミニマルなデザインと本物の質感は今回の建物のコンセプトにもぴったりでした。」と安部さん。

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子供室。一見コンパクトに見えるが、、、

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ベッドに上がるとさらに上のフロアが現れた。アスレチックさながらの空間だが、7歳のニコちゃんには余裕。この部屋を大変気入っているそうだ。

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秘密基地のような遊び場。左から屋上へ通じるので3階の高さにあたる。

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次にダイニング・キッチンへ。

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ダイニング・キッチンは天井も高く、掃き出し窓と4面のハイサイドライトで明るく開放的。
 

右に少し見えているが、エアコンは全て天井埋め込み型を選択しているので壁がすっきりしている。

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リビング方向を見ると下にも外にも視線が抜け、都心の住宅とは思えないほどの伸びやかな空間。

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ダイニング南側にはバルコニー。その上部のL字型ハイサイドライトも効いている。

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バルコニーは三角形で最大2.5m以上キャンティレバーで突き出していて、下がエントランスの軒になっている。
屋上からは子供室にも連続するので、子供にとっては高低差のある大きな回遊型動線が取れる。

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週末は友人達を招いてBBQをしたりと活用しているそうだ。
周辺のビルには広告やデザイン会社などが入っていて、良い刺激を受けることができる環境。

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 屋上からダイニングの見下ろし。

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安部良さん(右)と、ロス・ミクブライドさん(左)。

以前から友人関係にあった安部さんとミクブライド夫妻。それぞれ拘りのある三者が意見を出し合い、練り直しながら、完成まで5年の歳月を要したという。「設計は何度も変わったので、初めはどうだったかあまり覚えていません。」と笑いながら話してくれた。

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