石井秀樹による自邸「雪ノ下の家」

Neoplus Sixten Inc.
26. 3月 2017
Photo by Neoplus Sixten Inc.

石井秀樹(石井秀樹建築設計事務所)による鎌倉の自邸「雪ノ下の家」を見学してきました。鶴岡八幡宮を囲む小山に通る路地を少し登った場所。

敷地面積:154m2、建築面積:56m2、延床面積:95m2。S造、2階建て。
敷地境界から1m、道路境界から1.5mそれぞれセットバックを求められる風致地区で、そこに納まる一辺6.9mの正方形平面となっている。

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焼杉が張られた閉じ気味な1階のボリュームと、その上に4面をガラスで囲われた開放的な2階。そして基礎から立ち上がる8本の鉄製丸パイプが方形屋根を支持している。

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南面の玄関前から坂道を回り込むと西面を望むことができた。2階は軒がかなり低く設定されているのが分かるだろうか。また手前にせり出しているのはデッキではなく、竹簾を掛けた日除けだ。

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玄関へ。丸パイプは躯体へも接合されていることが確認できる。

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玄関を入ると1階は黒い箱型のコアを配した回遊型の平面。敷き瓦張りの玄関から二段降りた寝室スペースはかなり光量が抑えられた空間。

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寝室の奥から。石井夫妻お気に入りの本が並ぶ書棚。

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東面の小さな開口から入る光が漆喰の壁を柔らかく照らしている。

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コアの中はウォークインクローゼット兼納戸のほか、、、

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設備やトイレなども納まる。手洗いにはダイソンの水栓一体のハンドドライヤーが。

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トイレの向かいには浴室スペース。掘り下げられ十和田石できた浴槽。

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浴槽からの眺めはこのように。冒頭で見えた竹簾はこのためだ。初夏には眼前の植物が青々としてくるそうだ。

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浴 “室” ではないので “沐浴場” と呼んでいる。

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2階へ。

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「こうなっているのか!」としばし独特の空間に身を委ねた。

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4面全周ガラスと方形屋根に包まれるワンルーム。キッチン一体のカウンターテーブル、ダイニングテーブル、ソファとローテーブルがレイアウトされている。

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隣家も見えるが、1.6mまで下げた低い軒が絶妙に視線を遮っている。

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(たまにしか通らないが)近隣住民も通る路地は敷地を囲むように勾配になっているため、こちらも視線が気にならない。
なお開口にはFIGLAの発熱ガラスを採用している。

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もちろんロールカーテンも備わっている。

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キッチン側は、冷蔵庫や換気扇など、飛び出す要素を徹底的に排除。
軒の高さに合わせダイニングテーブルと椅子は低めにセッティング。

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ソファに腰を沈めると借景である鎌倉の緑と、モミジが季節毎に味わいを変えてくれ、鎌倉の空気にすっぽりと包まれる感じなのだが、写真や文章ではこの感覚が伝えられないのが非常にもどかしい。
観光バスや観光客のざわめきがぴたっとおさまり、時間も止まったような環境だ。

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1辺が6.9m(壁芯)とコンパクトな平面なのだが、方形の天井が曖昧な高さ感を生み出し、広がりを感じさせるのだ。照明は小さなLEDがいくつか埋め込まれ、夜には星座のように見えるだろう。

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石井秀樹さん。「設計において空間は、発明するのではなく発見したいといつも考えています。この自邸では敷地の空気感を自分の身体でじっくりと感じながら、丘陵地であるこの地の特徴を読み取り、ここにあるべき空間を発見できたのではないかと思っています。」

【雪ノ下の家】
・建築設計:石井秀樹/石井秀樹建築設計事務所
・構造設計:大賀建築構造設計事務所
・施工:恒栄ホーム

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