「新しい建築の楽しさ2016:前期展」レポート

Neoplus Sixten Inc.
18. 11月 2016
Photo by Neoplus Sixten Inc.

11月8日から開催の「新しい建築の楽しさ 2016:前期」に行ってきました。会場は東京・京橋のAGC studio。本展は今年で5回目。
出展者は前期展に神本豊秋、小川 博央、能作淳平、岩瀬諒子、山岸綾、蘆田暢人。1月からの後期展には大西麻貴+百田有希、高野洋平+森田祥子、山﨑健太郎、馬場兼伸、伊藤立平、落合正行の計12組の若手建築家。会場構成はバンバ タカユキ。企画は中崎隆司。

「模型やレンダリング技術などを駆使し、 諸々の条件を起点に空間や構造についての検討を繰り返すことによって、周到にプランを練り上げ、複雑なものを単純化し、建物をひとつの思想に変換していく。既成概念にとらわれず、プロジェクトごとにコンセプトやアイディアを練りながら、新しい可能性を追い求める30代から40代前半までの建築家たち。」

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〈品川ビル再生計画〉 神本豊秋建築設計事務所+ 再生建築研究所
品川にある築45年のビルのコンバージョン。

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1~2階は保育所、上に子育てカフェ、カルチャースクール、キッチンスタジオ、そして屋上庭園に。既存不適格のビルで容積率を大幅に超えているため、二つある階段室の一つをテラスにして居室面積を減らしながら、巨大なジャングルジムに見立て街につなげる。

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〈クロアチア・ SKYSCAPEプロジェクト〉 小川博央建築都市設計事務所
クロアチア、ザグレブにある病院の屋上を憩いの場とするランドスケープデザイン。

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リング状のパーゴラと、床の四角形のプランターがフラットバーの柱で接続され、四角から円に形状が変化する様子を表現。円には梁でもあるルーバーが挿入され、向きの違うそれらが時間や季節によって光に変化を与える。

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〈ショウワノート株式会社 高岡工場〉能作建築設計事務所+ 佐藤工業株式会社一級建築士事務所
富山県高岡市、工場の増改築計画。

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工場に企業の歴史などを展示する機能と情報発信の拠点を加える。立体倉庫をガラス張りにし、外に開かれた展示空間に。古い工場はワークショップスペースと倉庫に。ノコギリ型の屋根と煙突に見立てた立体倉庫でアイコン的な姿を見せ、地域の中に工場の風景をつくる。

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〈木津川遊歩空間整備事業〉 岩瀬諒子設計事務所
大阪市西区、木津川の一部と立売堀(いたちぼり)上面を整備するプロジェクト。(2013年『木津川遊歩空間アイデアデザインコンペ』最優秀賞)

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川側に段差のある遊歩道を確保し「水辺」をつくる。曲がりくねらせた道筋に植物と様々な居場所を生み出す。まちと離れてしまった川沿いに遊歩空間を整備、植物を手入れする人と機会、増水時には浸水する場所をつくるなど、人が川と共に生きる空間を目指す。

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〈あいちトリエンナーレ2016 豊橋会場プロジェクト〉 山岸綾/サイクル・アーキテクツ
愛知県豊橋市、国際芸術祭の会場。

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国内外119組のアーティストが参加。市内14の場所に手を入れ現代美術展の会場とした。幅8m長さ800mに渡って板状に続く「水上ビル」や、立体迷宮的な「開発ビル」などユニークな建物が同時多発的に改修されることで、建物の内外が等価な動線としてつながり、人が巡り、街と人が直接接続できる。

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〈松之山温泉景観整備計画〉 蘆田暢人建築設計事務所
新潟県十日町市の松之山温泉の景観整備計画。

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温泉街道路の融雪システムの機械室に雪の側圧に耐える構造体を構築。デザインは越後杉の足場板を用いて、地域の特徴的なデザインボキャブラリーである「雪囲い」をモチーフとした。これを景観整備計画の見本とし、今後もランドスケープや公共施設対象にを順次整備していく。

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会場構成はバンバ タカユキ/takayuki.bamba+associatesによる。
「コンセプトは『庭のような会場構成』。建築模型展というものは、それを眺めたり覗き込んだりすることで、来場者の想像を喚起するというところに醍醐味があるように思う。そこで、展覧会場を庭に、展示される模型を石などの庭の構成要素にみたて、龍安寺の庭のような想像を喚起する人の入れない余白をもった空間として会場構成を行った。」とバンバさん。

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展示台は白塗装された2.6φのカーボンロッドをメッシュ状に組み上げて作られている。非常に軽くしなやかで、人が通る風でも揺れ動き「建築が戯れる新しい楽しさをイメージしている」とのこと。

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「庭のよう」で「環境に溶け込む展示台」は、この西日が差し込んだ光と影が強烈な時間が最も環境に溶け込んでいるのではないだろうか。(模型はもちろん日が当たってない時が見やすいです)

【新しい建築の楽しさ2016】
前期:2016年11月8日 ~ 12月27日
後期:2017年1月10日 ~ 3月4日
会場:AGC studio1階(東京都中央区京橋2-5-18 京橋創生館)
詳細:www.agcstudio.jp/project/pdf/project19th.pdf
※11/24、12/15、1/19、2/16に建築家3組ずつによるデザインフォーラム有
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