「アトレ恵比寿西館」内覧会レポート
Neoplus Sixten Inc.
19. 4月 2016
Photo by Neoplus Sixten Inc.
4月15日にオープンの商業施設「アトレ恵比寿西館」内覧会に行ってきました。事業主はアトリウム。施設運営はアトレ。設計・監理はジェイアール東日本建築設計事務所、外装設計をプランテック総合計画事務所。屋上庭園を西畠清順が担当した。
西口広場に面した場所。地上8階地下1階、延床面積は9,700m2、25店舗が入る。左に見えるアトレ本館の約40%の規模だ。
「恵比寿駅前は約100mの幅があるが、そのエリアの認知性を高め、恵比寿の新しい顔となることを目標としています。」とアトリウムの亀田竜生氏。
コンセプトは「La Patio(中庭) “わたし”と“街”とをつなぐ場所」。ターゲットは恵比寿居住者で、あらためて "恵比寿に住んでいて良かった" と感じてもらえるよう、日常的に立ち寄れるような場所として構成しており、実際スーパーのテナントが2つ入っている。
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ファサード。
既存本館の色味を抽出し関連性を持たせ、本館、駅前、街路樹との連続性も意識した。
テナントのサイン等を前面に出すのではなく、フレーム状のデザインの中に見えるテナントを飲食店中心に配し、店内で愉しむシーンや賑わいを外からも感じてもらう。建物としてのブランド価値を引き上げるように、各テナントと協力しているという。
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「周辺の動線を集め、上へと吸引していくイメージです。3階のサイネージ、ファサード面4階のバルコニーの植栽、屋上庭園、さらに夜は屋上庭園のルーバーやファサードがライトアップされ、視線が上へいくようにしました。」とプランテック総合計画事務所の吉田和弘氏。
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西館のオープンに際して西口連絡通路が新設された。
「JR恵比寿駅と西口を連絡通路でつなぎ、東口から西口への回遊性を高めると共に、街の活気、アトレの活気を緩やかに取り込む。アトレ同士の動線に留まらず、乗り場が駅前広場に面したエレベーターと接続させることで、駅へのバリアフリー動線として公共性にも寄与している。」とジェイアール東日本建築設計事務所の棟居克之氏。
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本館の3階と、西館の4階を接続する連絡通路。
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屋上ガーデンテラス 〈アトレ空中花園〉
プラントハンター西畠清順(そら植物園)が手掛けた。推定樹齢500年のオリーブのほか、老木、西洋と東洋、熱帯や砂漠の植物、高山植物まで、世界中から集めてきた様々な植物が共存する。
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西畠清順さん。「テーマは "日常×非日常" です。都市の中で緑と風を感じてもらえる場所として訪れて欲しいと思います。年月を経て緑化が広がっていけば、さらに心地よい非日常のジャングルになります。」
背後の木が推定樹齢500年のオリーブ。スペインのオリーブ農園にあったもので、農家にとって生産性の悪くなった木として切られる運命にあったが、こうして必要とされる場所でまだ生きながらえることができた。3年後くらいにはまた実をつけるそうだ。
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花園内に寝そべっている 〈ゑびす天さま〉 はどこにあるか探してみてください。
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空中花園に面したシーフードレストラン 〈シロノニワ〉
その他いくつかのテナントを紹介。
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〈鼎泰豊〉 ディン タイ フォン
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〈無印良品〉 本を置いた3店舗目
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〈バル マルシェ コダマ〉
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店内からの眺望
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〈Le Bar a Vin 52 AZABU TOKYO〉
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〈成城石井〉 本館+駅との連絡通路脇にあり利便性が高く、朝8時から開店しパンやコーヒーを買うことが出来る。
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〈ザ・ガーデン自由が丘〉 恵比寿に住む人にとって要望が多いのがスパーマーケットだ。
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〈猿田彦珈琲〉 こちらも朝8時開店で、出勤前にコーヒーを一杯買い求めることが出来る。
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〈SHAKE SHACK〉(シェイク シャック)の国内2店舗目
詳細 : www.atre.co.jp/cam/1603/
構造 : 鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)階数 : 地上9階/地下1階
敷地面積:約1,450m2
延床面積積 : 約9,700m2
店舗面積:約4,950m2
設計・監理:ジェイアール東日本建築設計事務所
外装設計:プランテック総合計画事務所
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