写真 © 矢野紀行
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E-1

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場所
東京
2016

前面道路から分岐する通路を敷地内に引き込み、そこから出入りする6つの賃貸住戸(1K3戸、1LDKメゾネット3戸)をつくった。玄関ドアを開けると、はじめに床・壁・天井を白くした細長い空間(=White Layer)があり、その向こうにLDK等の居室を配置している。

White Layerは通路に沿って建物の南側に面しており、通路からの光や風を受け止めて居室に届けると共に、通路との距離感を調整するバッファーとして機能する。間取りで言えば、White Layerは廊下・階段といった室内移動の動線であり、場所によっては土間・玄関・サンルーム・ワークスペースといった動線以外の用途にもなっている。

6つの住戸はそれぞれ違う間取りだが、White Layerを介して通路から前面道路、ひいては地域へ繋がっているという意味で同じ構造を持ち、それらを内包する建物は、緩やかなカーブを描くシンプルで統一された印象の外観となっている。

敷地は東京一の規模と言われるパルム商店街や東急武蔵小山駅から歩いて数分で、広がる路地のあちこちに生活の楽しさや便利さが点在するエリアにある。

地域の特性に寄り添いながら、独自の存在感と居心地を備えた共同住宅をつくろうと試みている。

-中佐昭夫-

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