写真 © 矢野紀行
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A House Made of Two

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場所
神奈川
2009

少しだけ離れて建つ2つの家に、1つの家族が住む計画。
敷地いっぱいに大きな1つの家のボリュームを仮定して、それを曲線でくりぬき、残った2つのボリュームを実際の家として建てた。

残った2つの家が「元々1つのボリューム」という仮定に従って、図面上の通り芯や木軸の構造形式、仕上げ材料を共通させ、離れているけれども繋がっているような関係を持たせた。くりぬいた部分は2つの家へのアプローチを兼ねた中庭になっている。

たとえば夜に映画を見たり、来客を泊めたり、持ち帰った仕事をする家が、もう1つの家と離れていれば、かなり自由に振舞うことができる。将来、祖父母を招いて同居するにも、思春期の子供に部屋を用意するにも、離れているぐらいがちょうどいいのかもしれない。

家を少しだけ離して2つ建てるのは、リゾート地に別荘を構えたり、農家が母屋と納屋を備えたりするのとは違うことを目的にしている。

あくまで都市部での生活を基盤とする日常で、暮らし方の選択肢を増やすことができないかを試みたいと考えた。

-中佐昭夫-

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