FMM / 縦路地

東京
Foto © Koichi Torimura
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Architetti
土田拓也/no.555 一級建築士事務所
Sede
東京
Anno
2016

計画地は、浅草寺から北側に徒歩5分以内のところに位置する。
下町感が根強く、自然体の気の抜けた空気感があり、街の大きな変化を良い意味で拒んできたことを感じる。

街を歩き観察すると、懐かしい風景とこの街らしさが次から次へと目に飛び込んでくる。
店先ののれん・喫茶店・狭い路地に狭小地・建物同士の近さに、表の賑やかさと裏の静けさ。
更に特徴的なのは、路地に入ると敷地からはみ出し道路に越境して置かれるモノたち。
自転車・バイク・プランター・空調の室外機など。
屋上に昇って周りを見渡すと、無作法に作られたヨレたペントハウスが多くのビルに見られ、空いたスペースには物干しやら植栽やらが思い思いに置かれ、それぞれに下町の密集地で暮らそうとする力強さを感じる。
通常、NGとも思われがちな行為が、この街では受け入れられ、それは「お互い様」という、かつての「寛容な日本人らしさ」なのかもしれない。
その特異な状態や空気感を建物に引き込む意味で、「路地」や「ペントハウス」を内部に引き込む事としている。

19坪の敷地に、夫婦二人の為の住居と、各々のアトリエ。
周辺も過密地域ではあるが、建物内部も十分過密となることが想定できる中で、縦方向に階層を積み、
階段室をあえて中央に配置している。
その階段室は、最小限であるものの、採光・通風・感覚的な広がりを感じさせる為に台形となっており、単に機能を果たす空間ではなく、各階の室内に有効に働いている。

その階段を昇っていくと、通路には普段生活で使われる物が無造作に置かれ、且つ各部屋の窓から室内が見え隠れする。それは浅草の路地を歩くような光景とも言える。
屋上に上ると、分節された寝室があり、残されたスペースがこの家の庭的な空間となる。
これもまた周囲のペントハウスを乗せた屋上を思わせ、鳥瞰レベルでの同調となる。

コンクリート打ち放しの外壁は、OSB合板を型枠に転用し転写させているが、出来立ての壁であるにもかかわらず、新品ならではの緊張感を感じさせない。
これは設計中にテストピースを作成し、型枠としてOSB合板をどう使えば綺麗に出るのか、合板の表裏、及び剥離剤などを色々と試した結果からベストな工法で行なっている。

建築は街並を形成する一つである。
古い街並を残しつつ、小さな細胞分裂を続け成長するこのような場所は、既存の街並・周囲を参照し、関係性を持たせたいと常々考えている。

細かく分節され、縦に積まれたこの建物では、浅草の路地の延長のように屋上まで続き、そして、周囲の古い家屋と同調するように、さりげなく街の一員となっていくことを願いたい。

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