ORTHO

Satoshi Kurosaki / APOLLO
8. giugno 2020
Photos: Neoplus Sixten Inc., Masao Nishikawa

黒崎敏 / APOLLO による関東郊外の住宅「ORTHO」。垂直や直角を意味する “ORTHO” の通り、矩形を基調とし整えられた構成の中に豊かな住空間が計画されている。
[ORTHO house by Satoshi Kurosaki / APOLLO] The clients purchased the tiered, irregularly shaped lot as a place to spend meaningful time as a family. They wanted courtyards to play a big part in their home life, and to fulfill that request, the design makes use of the distinctive property shape and topography.

敷地は右奥にも続く雁行型の変形地で、左手前から右奥にかけて緩やかに上がる地下1階・地上1階の平屋となる。直方体のボリュームは幅の狭い杉板型枠が用いられ、RCの壁に複雑な表情を見せながら90度の角度で積み重なり、前面道路から大きくセットバックすることで生まれたアプローチにはピンコロ石が敷き詰められるている。
The exterior is defined by two massive, offset concrete volumes with a board-formed finish. Residents enter via a built-in four-car garage that is set back from the road, a design that takes advantage of the fact that the property has a higher average elevation than the road. 
メインのボリュームは、リン酸処理した溶融亜鉛メッキ鉄板と黒いシャッターによって、RCのボリュームが浮いているように見せている。インナーガレージは4台分の広さ。アプローチは建物の伸びやかさを演出しながら、来客用の駐車場として6台は停めることが出来るだろう。軒の奥がエントランスとなり、そして正面のボリュームは中が居室か倉庫かと思えるが、、
階段で上がるとオリーブが植わる庭になっていた。この下は土が盛られているため空間にはなっておらず、近隣への緑の還元と、この建物を彩るアクセントとして存在し、夜にはライトアップもされるが、建物の中からは愛でることのできないストイックで贅沢な設えだ。
The olive garden for the house.
軒下のエントランス。右手の扉は施主の要望でアポロのオフィスと同じデザインとなっている。
Entrance, the right door has the same design as the Apollo office by request of the owner.
地下1階エントランスホール。筆者の背後はガレージに通じ、ホールの奥に向かってクローゼット、トラッシュストレージ、エレベーター。
The main level of the home is accessed by stairs or elevator from the underground parking area, enhancing security.
トップライトの光を受けながらエントランスホールを1階へ上がる。セキュリティに配慮し、ここでさらに扉を開け玄関となる。右手はご主人の書斎、シューズクローゼット、そしてトイレ。その先がリビング・ダイニングへ通じる。
スチール框の両開きガラス扉を開けるとリビング・ダイニングが現れる。中心におかれた中庭と、テラスからの光が格天井に印象的な陰影をもたらしている。
On the main level, a small courtyard and a large garden terrace on the south side serve as intermediary zones where the residents can enjoy the distinctive outdoor environment of a ranch-style home while maintaining privacy.
精緻で “ORTHO” な空間。天高3.3mのゆったりした気積に、施主の好みである、縦横や目地まで揃えた矩形をモチーフに構成されている。
右壁面にはエタノール暖炉、その奥がキッチンとなる。キッチンにも両開きの扉を設え、あえて別な空間に。
中庭の左奥は個室や水廻りなどのプライベートエリア。
家具は全てB&B ITALIA。イタリアンモダン家具が良く合う空間だ。
85インチのテレビがさほど大きく見えないほどゆったりしたリビング。
リビングはそのままテラスにシームレスに連続している印象だ。大きく3つの居場所でリラックスした時間を過ごすことができる。
こちらはアポロのオフィス。施主はアポロの大ファンで、このオフィスで採用されている仕上げや設えがそのまま再現されている箇所も多い。実作がショールームになる好例と言える。
外部環境でありながらインテリアでもあるような中間領域の中庭は、奥行きのある空間に自然光と風を届けてくれる。
夕暮れになると全体が間接光に包まれ、全く異なる表情を見せ始める。
キッチンは料理が大好きな奥さま拘りの空間。
The closed kitchen―a request of the client’s wife―includes a bar counter so the family can eat as well as cook there. The kitchen is connected to the coffered-ceiling family room via the courtyard, lending both rhythm and depth to the space.
クォーツストーンの一種、カンブリアの一枚板を天板にしたアイランドはファミリーダイニングとして、朝食などはここで摂れるようにした。
左のワークトップと、右の配膳台にはステンレスのホットバイブレーション仕上げの天板でマットにし、カンブリアが引き立つようにした。奥にはパントリー兼、奥さまの書斎。
パントリー兼書斎。合わせ鏡のように光が映り込む艶やかな空間。
キッチンは中庭を介しダイニングやリビングと緩やかに連続し、完全な個室とはなっていない。視線も約20m先まで抜ける。
次にプライベートエリア。右手に子ども室が一つと廊下に収納が並ぶ。左手はもう一つの子ども室、水廻り、主寝室と続く。
敷地の高低差を利用し60cm上げ、その分天井も低く、空間もコンパクトになることで、プライベートエリアからリビングに出てきたときの開放感を演出できるのだ。
A low step leads to a hallway dappled with light and shadow from a skylight, and beyond that to the laundry room, master bedroom, and other private spaces.
プライベートエリアからリビングへ出てきたときの眺め。
家事室。
家事室を抜けると水廻りを結ぶ縁側のような気持ちの良い廊下。
右手、この住宅にいくつか設えたスチール框の両開き扉はここにもあり、中はドライルーム(物干し室)。その先は浴室・洗面室、主寝室へと通じる。
廊下の奥から見返し。
テレビも備わる浴室は2面のガラス張りで、ラグジュアリーホテルの様相だ。
廊下は万華鏡のような空間。左は全て収納で、右は先に紹介した各室とトイレとなる。
トイレも同じイメージで統一されている。
最後にテラスへ。この日は春の気持ち良い青空が広がる、アウトドアリビングで過ごすには最高のコンディションだった。
塀の全長は約25m。隣地に迫っているように見えるが、実は敷地境界から2~3mセットバックさせ、近隣へ配慮しながら立っている。
All rooms face the garden terrace on the south side, allowing the residents to spend as much time as they want outside without worrying about being seen by neighbors.
アウトドアソファもB&B。庭にはカエデとカツラが植わる。
水平の構成が美しいカット。フロアレベルの変化がよく分かる。
ファサード側からは伺い知れない全く異なる世界。

「キッチンからは中庭とリビングを介して、そしてダイニング、リビング、個室、ユーティリティ、浴室など生活空間のほぼ全てが南のガーデンテラスに面してしるので、隣地からの視線を気にすることなく、思う存分アウトドアライフを楽しむ事ができる住宅です。」と黒崎敏さん。
ORTHO

・設計・監理:APOLLO 一級建築士事務所
・構造設計:野村基建築構造設計
・施工:鈴縫工業
・設備:鈴縫工業

・照明コンサルティング:シリウスライティングオフィス
・ランドスケープ:SOLSO

Posted by Neoplus Sixten Inc.
 

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