前田圭介による店舗デザイン「王子サーモン銀座店」

Neoplus Sixten Inc.
1. giugno 2015
Photo by Neoplus Sixten Inc.

王子サーモンは1967年に苫小牧で創業した老舗。銀座店は銀座3丁目、松屋通りに面した角地に在り、4月28日リニューアルオープンした。
 

前田さんにとって東京での初プロジェクトだ。

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雑居ビルの1階が店舗で、2階がオフィス。昨年(2014年)9月頃依頼を受け、今年1月初旬にデザインが決まり、内装・外装素材の手配、仕上がりの検討・調整、納品を4月の施工が始まるまでに揃える必要があったという。

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ファサードはアルマイト処理されたアルミに見えるが、近付くとステンレスのホット材だった。熱間圧延したままの材で滑らかな梨地が自然なムラを見せている。

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ヨーロッパ風の支柱から吊り下げられていた既存看板は、鮭のマークだけを抜き出し行灯にした。

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行灯は店舗両側の角についているので店は見付けやすい。

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店内に入るとウォームホワイトの空間中央に曲線を描く陳列台と、壁面に埋め込まれた陳列棚、そして右側にカウンター。
 

以前の店内は対面式のカウンターが横に長く設置され、客の動きは左右だけだったが今回は回遊型にし自由に店内を見て回れる。

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床はトラバーチン、壁はオリジナルの素焼き煉瓦タイル(国代耐火工業所)、陳列台の天板はステンレスで、側面と天井のルーバーはスタッコ仕上げ。

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サーモンのオレンジが映えるようシルバーと白のシンプルな空間に。しかし単なる白ではなく、複数の素材による温かみのある高級感漂う白。
陳列台にはサーモンに良く合うお勧めワインも並ぶ。

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存在感のあるオリジナルショーケースは思わず引き寄せられのぞき込んでしまう。

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カウンター背後の窓からは厨房が見え、サーモンを切り分けるライブ感を演出。

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外が内に連続する前田さん特有のデザインはここに。

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紅鮭、時鮭、キングサーモン、アトランティックサーモン、フィヨルドサーモンと、5種類の鮭で造り上げた銀座店限定のサーモン製品は今回サン・アドが手掛けたパッケージに収まる。

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手提げ袋のデザインも一新。銀座を持ち歩いてもステータスを感じられるようにしたそうだ。

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銀座の街並みを眺めながらイートインも可能。
 

筆者は "キングサーモンの西京漬けおにぎり” をいただいたが、これが鮭のおにぎりか、と思わず唸る重厚な味(!)

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 2階のオフィスもリニューアルしたので少し紹介。レセプションと、奥にオフィス、右に会議やイベントに使うフリースペース。

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応接室には造り付けのソファ。前田さんの作品 “群峰の森/COSMIC” でのデザインを踏襲。

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前田圭介さん「洗練された銀座の魚屋だったらこのような感じかな、とイメージし、魯山人の言葉『器は料理の着物』にあるように、商品と一体となりながら引き立てることができれば良いなと思いながらデザインしました。」

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