GURURI

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Lieu
世田谷, 東京
Année
2016

前面道路からやや奥まった敷地に建つ9戸の長屋の計画。周囲は、長閑な住宅地であり、庭や隙間を空の広さとして共有している。周辺からの影響を最小限に抑え、持続的な関係を維持するため、敷地の中央に建物を配置し、周囲に空地を確保することにした。
 建物をめぐる空地は、法的に必要な長屋の各住戸への通路でありながら、例えば1階においては、歩行部分を建物から遠ざけ、庇で中間領域をつくり、内部の床レベルを下げて視線をずらし、カウンターを巡らせて距離をつくり、、内外の関係を調整することで、内部の魅力にも貢献している。
 同じように、通路/庇/カウンター/外周壁など、建物全体を回るものが各室に現れ、居住者はその大きなものを、表裏から共に用いる。室が建物の一部であり、建物が環境の一部であるという、当然の事実の確認が、個々の生活に、小さな領域に留まらない繋がりや広がりを与え続けると考えている。

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