PALETTE

A Nomad Sub + Nanometer Architecture
1. novembre 2019
Photo by Neoplus Sixten Inc.
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5階建て施設の1階はカフェ・ギャラリー・販売スペース・事務所、2階は厨房・休憩室、3・4階は工房、5階は設備と芝生が張られた屋上となる。
ファサードの仕上げが異なる箇所は工房の性格をそのまま外部に表現したような格好だ。
左隣も同じ経営者が運営している同様の施設。
("障碍" の表記は設計者の表記に合わせた)

Image by A Nomad Sub+ナノメートルアーキテクチャー

地上からの写真では全貌が見えないのでパースを紹介。壁面緑化も見える。

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裏手には数台分の駐車場。裏も周囲から見られる立地であるため両面ファサードのように仕上げられている。

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接道面はセットバックし庇を大きく取って、施設利用者送迎のための車寄せとした。
ギザギザの意匠は切妻屋根が連続するイメージだ。マークもそのギザギザ屋根をイメージしたもの。

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中には家型の天井がそのまま連続していた。上階ではより顕著になるが、広い空間でも天井によって空間を分節することに利用される。1階では上階の工房や厨房で作られたものを販売や展示し、手前はカフェスペースとなる。

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異素材で雰囲気を変えた陳列コーナー。販売と展示を想定しているが、使いながら使われ方は検討していくという。

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障碍特性に合わせて自由に創作活動ができるように、フロア毎に異なる作業ができる。4階は絵画、シルクスクリーン、活版印刷など平面系の作業をする工房。右奥は精密機械工房として、シルクスクリーンのレーザー加工機やミシン、3Dプリンターなどがある。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

人と並んで作業がすることが苦手な作業者ためにブース席も用意した。
右手はトイレや倉庫など、左奥にスタッフルーム。スタッフは美大出身者などが指導にあたるそうだ。

Photo by Neoplus Sixten Inc.
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北側には全面開口の休憩スペース。既存施設では作業も休憩も一緒くたなので、今回、作業と休憩のスペースを分離することは強い要望としてあった。奥に畳の小上がりが見えるが、横になって休みたくなる作業者もいるので不可欠な仕様だそうだ。
また外の景色からも分かるように、周辺は工場や戸建て集合住宅などが混在し、外壁や屋根の表情がパッチワークのような街。その混ざり合うような雰囲気を建物のデザインとしても取り込んだ格好だ。

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3階陶芸工房。

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屋根型天井と仕上げ違いの壁により、大きな空間がやんわりと小さな空間にゾーニングされる。本来であれば各人にブース席があるのがベストであるそうだが、それだけでは窮屈な空間になってしまうので、このように利用者がお気に入りの場所がつくれるように工夫した。
左は陶芸窯が納まる室のため素焼きタイル、右は釉薬室のため釉薬タイルがそれぞれ貼られファサードにも現れている。

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南からの直射日光を調整する柔らかなカーテン。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

階段側は2倍幅のプリーツカーテンでグラデーションを作れ、視線を様々にコントロールできる。

Photo by Neoplus Sixten Inc.
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2階は1階の利用者も使う休憩室なので広めに。畳の小上がりは同じく必須だ。

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休憩室と、中央に倉庫と更衣室、奥南側に作業スペースである厨房になる。

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厨房は埃が積るエキスバンドは使えないため天井の仕上げが切り替わる。

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厨房では主に販売用の飴とグミのほか、1階のカフェで提供するタルトなどの焼き菓子を作るそうだ。

Photo by Neoplus Sixten Inc.

約2年間協働したチーム。左から池原健介さん、野中あつみさん+楽(らく)くん、三谷裕樹さん、坂東幸輔さん、鈴木理咲子さん。

【PALETTE】
設計監理:A Nomad Sub、ナノメートルアーキテクチャー
構造設計:なわけんジム
電気設計:タクトコンフォート
機械設計:ジーエヌ設備計画
施工:加藤組
カーテン:fabricscape
施設ロゴ:6D-木住野彰悟
製作家具:promenade furniture、BRUNCH

構造:鉄骨耐火構造

規模:敷地面積502.3m2、建築面積280.30m2、延床面積859.52m2。地上5階建て
 
Posted by Neoplus Sixten Inc.

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