Foto © Shigeo Ogawa
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山野井の家

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Standort
兵庫
Jahr
2014

姫路城の近く、姫路城の鎮守社である男山八幡宮の傍に建つ住宅。

既に子供達が自立したご夫婦のための住まいであり、これまでの都市郊外での3世代同居から夫婦2人だけの生活へ、というライフスタイルの変化に対応する住宅である。したがって、趣味を中心とした2人だけの生活の容器として計画したものであり、敷地も都市郊外から都市中心部へ、それも歴史的な文脈を残す場所へと回帰した。

ご主人の趣味であるヒストリックカーのコレクションのためのガレージ、奥様のための小間の茶室の二棟を変形敷地の奥に配置し、中央に配した中庭の手前、道路側に面しては街並を崩さないように敷地間口一杯の2層分の住居棟を置くという配置である。平屋であるガレージ棟、茶室棟は住居棟の一階部分へと繋げ、その全体をRC造として人工的なランドスケープとして計画し、二階床面レベルを屋上庭園、あるいは概念的な人工地盤面として計画する。その上に乗るのは住居棟の二階部分、リビング・ダイニング・スペースのみであり、この二階部分はその人工地盤面に建つ平屋のグラスハウス、一階のRC造とは対比的に鉄骨造のパビリオンとした。平面計画としては一階を閉じた都市住宅、それも変形した町家のような平面形とし、二階はそれとは全く異なる開放的な空間とする構成である。

一階と二階の扱いが空間的に異なるこの建築では、それぞれの場所での光の計画が重要になる。

ヒストリックカーが収蔵されるガレージについては、車のボディの抑揚を見せるために天空光主体の採光、小間の茶室については、その北側に位置する茶庭の風景とそこからの拡散光が主役であり、手前座横の小さな開口からは中庭を垣間見ることができる。

また二階のリビング・ダイニング・スペースはそれら一階の空間とは全く対照的に北側以外の全ての方向に開放された、ほとんど外部のような空間とした。この建築全体を一体的な空間として計画するのではなく、それぞれの場所、それぞれの機能に応じた個別の光と空間を用意したい、それらの集合体として一つの住宅が在ること、というのが設計の基本的な考え方である。

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