熊久のいえ

25. de novembre 2019
Photo by Neoplus Sixten Inc.

佐野健太建築設計事務所による埼玉県熊谷市の美容室兼住宅「熊久のいえ」(ゆうきゅうのいえ)。旧中山道に面する母娘で営む小さな美容室兼住宅の建て替え計画。[Beauty salon and housing 'Yu-Kyu Haus' by Kenta Sano]

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(取材・撮影は2019年5月)
まず目を引くのが鋸状の雁行したファサード。ここは熊谷市、日本一暑い町。ファサードは南西を向いてため、角度を付けた外壁は夏の強烈な西日を避けるため、真西を向けて設けられているのだ。

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西日を遮りながら南に開口し、店内に自然光を取り込む。軒も深く取り南からの暑い直射日光は遮っている。

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旧中山道に面することから古くからの住宅も多く、軒が比較的低い印象の街並みに調和するように配慮した。既存は2階建てであったが平屋にボリュームを減らした。北東に向かって緩やかに反り上がりハイサイドライトがある。

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北東面。

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この家に住まうのは親世帯の熟年夫婦。美容室を一緒に切り盛りする娘さんの家族は少し離れた場所に住むが、右側の土地を取得し将来家を建てる予定。そのため今回の家との接続や交流も見据えて、軒の深い縁側を設けた。

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美容室。お母さんの店ではあるが、娘さんへ代替わりするために、店の作りは娘さんの意向が重視された。
カット台は2台据えられ、右手にシャンプースペース、正面奥は着付けなどが行える小上がりになっている。

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出来るだけ自然光で作業をしたいという希望を叶えつつ、西日を遮ることから生まれた開口。

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エントランスは外観からも見えたとおり、かなり外に対してオープンだ。そして土間に腰掛けが見えるが、この店舗は元々小さな公民館と呼べるようなコミュニティの場であったため、美容院の待合を兼ねた地域の大切な社交場としても機能する。

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腰掛けは収納兼としながらそのまま居室に連続。窓の見込みを深くしてユーティリティ性を高めた。

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キッチンはアイランドにして、外を眺めたり、縁側や窓先に遊びに来た知り合いとおしゃべりをしながら家事が出来る。
右手は水回り。

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キッチンの先はリビングスペースと、回り込んで寝室スペース。二人暮らしであることから、寝室スペースには壁や建具は付けずにカーテンで仕切ることを選んだ。
奥は収納だが上部をガラスの欄間としハイサイドライトからの光を美容室側へ届ける。収納を抜けると着付け室に繋がる、水回りをコアとした回遊型動線だ。

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ハイサイドライトに向かって開放していく反り天井。そして北東側(左)へ低く抑えられた軒へと切り替わる。

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水回り。ハイサイドからの光は水回りを通過して、裏にある美容室へ。
左に少し見えるトイレ側のハイサイドはガラスが嵌められているが、こちら洗面側は抜けており、、、

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開閉可能なハイサイドから美容室や水回りを通気すことができる。

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佐野健太さん(右)と、担当の梯朔太郎さん(左) 
「お施主さんから求められたのは、これまでの営業スタイルを変えずに、訪れる人に家のように寛いでもらえることなどでした。高齢化する地域でこの美容室が担っている役割と、土地に根ざし変わらずにあり続けることの重要性を知り、これらを大切にしながら設計を進めました。間取りは美容室部分と住宅部分とが円環状に繋がり、中心にある水回りによって緩やかに仕切られます。出入口は一箇所とし、ゆったりとした玄関は美容室の待合スペースと兼ねています。美容室の変わらず残すところと小さく仕組みを変えたところ。その両者が混ざり合い、おしゃべりの絶えない賑やかな「いえ」とになることを期待しています。」

熊久のいえ
設計・監理:佐野健太建築設計事務所
構造設計:清水構造計画
サイン:梯耕治編集デザイン室
施工:ばんだい東洋建設
主構造:木造
規模:建築面積90.8m2、延床面積88.96m2、平屋

Posted by Neoplus Sixten Inc.

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