白金プロジェクト

Ryuichi Sasaki, Rieko Okumura
29. de març 2021
All photos by Neoplus Sixten, Inc.
5階建ての1階はテナント、2階〜5階は共同住宅で計7住戸からなる。
敷地は十字路に面した角地であり見通しが効くため、斜線制限のラインをそのまま最上階に延長させ、シンボリックな建ち姿とした。
立体的なファサードによって、光や影が変化する都市の中の彫刻的な建築を目指した。
エントランス。建物名は「ESCENARIO SHIROKANE(エスセナーリオ白金)。
1階のテナントには飲食店が入居することが決まっているそうで、2階〜4階各フロアに広さの異なる住戸が2つずつ、4階・5階にメゾネット1住戸となる。
こちらがBタイプと呼ぶ広めの1LDKで、37m2ほど。内見用に家具が設えてある。
平面は敷地なりで、パノラマ状に3面、腰壁の低い開口を持ち、それぞれ街を個性的に切り取る。十字路の一方は遠くまで見通せる。
寝室の欄間は抜いて空間に広がりを持たせている。
寝室の片側にクローゼットが備わる。
そして4階・5階メゾネットが佐々木さんのオフィス。長年六本木にオフィスを構えていたが、設計中に移転を考えたという。住居として見ると、1LDKでロフト・WIC付き。右奥がキッチン・水回りで、そこからルーフバルコニーへ通じる。
天井入り隅の照明が面の切り替えを強調している。
道路斜線から壁が斜めに立ち上がるが、大きな気積の空間となる。
PCのモニターに映るのは大田区池上で計画中の音楽ホールのCG。
佐々木さんの後ろがミーティングルーム。ロフトは気分を変えて座敷のような場所で作業をしたいときに使っているという。
次に、徒歩数分離れた奥村梨枝子さんとパートナーである髙橋慶成さんのオフィス、YTRO Design Institute。マンションの一室をリノベーションし、SOHOとしている。
目を引くのが艶やかな床。これは元あった和室や廊下を剥がし、露わになったスラブにエポキシ樹脂を流し込んだものだ。(中村塗装工業所による施工)
空や外部の植栽、家具なども映し込み、広がりのある空間が生まれている。
乳白の床が液体のように見える不思議な表現だ。
エポキシ樹脂は3層塗りがされており、2層目のみ白色塗料が混ぜてある。床スラブの不陸を均し、スラブが凹んでいる部分は白が濃く出ている。二次元化された写真ではどうしても伝わらないが、肉眼では床面に繊細な奥行きが現れている。
解体された古民家の古材を活用した家具のプロトタイプ。左は梁材を脚にした台で天板が取り換えられる。右は畳下の床板でできた組み立て可能な台。いずれもギャラリーや展示会、店舗の什器を想定しているものだそうだ。
【白金プロジェクト】
正式名称:ESCENARIO SHIROKANE
企画:モデリア
建築主:秀光建設

設計・監理:佐々⽊設計事務所 + YTRO Design Institute
構造設計:寺⼾巽海構造計画⼯房
施工:マゴメ⼯務店

用途:共同住宅、店舗
構造規模:RC造/地上5階建て
敷地面積:90.97 ㎡
建築面積:71.81 ㎡
延床面積:346.12 ㎡

Posted by Neoplus Sixten Inc.

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