「アトリエ・オイ展」レポート/AXISギャラリー

Neoplus Sixten Inc.
1. de novembre 2016
Photo by Neoplus Sixten Inc.

アトリエ・オイの活動領域は、建築、インテリア、プロダクト、グラフィックなど多岐にわたり、アルテミデ、B&Bイタリア、ブルガリ、USMなど数多くのブランドのプロジェクトを手がけている。近年では岐阜県との伝統工芸プロジェクトほか日本でのプロジェクトや展示が目立つ。

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まず会場で出迎えてくれるのは〈Honminoshi Garden〉。岐阜県美濃市の手漉和紙をつかったインスタレーション。スパイラルガーデンでの展示も記憶に新しい。

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〈マテリアル プレイ〉
作品やアトリエ・オイの日常を撮った映像。

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会場は中心のリボン状に連なるパーティションで仕切られた空間にマテリアルやプロセスを軸とした展示、そのまわりをぐるりとインスタレーションが配されているという構成だ。

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〈オイフォリーク〉
伸びたり縮んだりするランプ。形、光、空間感覚の変化を見る人に感じさせる。今回は靴を脱いで畳にあがる日本スタイルで演出。

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〈マテリアルズ〉

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マテリアルを操り、そこから学び、自然を観察するのがアトリエ・オイの基本的な姿勢。実験に基づいた生きたストラクチャーのアーカイブをつくっており、その数なんと常時25,000種類という。それらを将来のプロジェクトに役立てている。

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〈DNA創作プロセス〉
アルミの折りたたみと穴あけに関する実験。世界初の飛行機や、リモワのスーツケースに見られる金属加工のノウハウに基づきインスパイアされたもの。

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リモワのショップのインテリアに使われているアルミの実物大も。グローバル展開していくそう。

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<アレグロ> フォスカリーニ
触れると美しい音を奏でる大きな鐘のような形のランプ。アルミニウムの棒がバランスを取りながら揺れ動き光と影をつくる。

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〈エオル〉
本展のために製作された新作で、香りを使った動くインスタレーション。

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和紙でできた傘上のものがパフュームディフューザー。時計やヨーヨーのメカニズムが利用され、円運動、直線運動のための2つのカウンターウェイトが備えられている。

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棒状のウェイトを下に引っ張ると上がっていき、離すと回転しながら風と共にほのかな香りを放つ。円の軸に用いた木材はスイス・アローラ地方のもので、そこからも樹木の香りが。エオルとはgod of windの意。

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〈シヌア・マイクロアーキテクチャーズ・システム〉
会場で使われているパーティションもアトリエ・オイの作品の一部。両面が使用可能なカーテンとして、また防音性の間仕切りとしてオフィスなどで使用するためのもの。規則的な波型が美しい。

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日本でも販売がはじまった〈USMイノスボックス〉。ポリエステルのフリース素材。USMハラーと互換性のあるサイズ展開なので、ハラーユニットに収納しても、単体としても使用することが可能。

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〈フェノメノン〉自然から受けたインスピレーション
2002年のスイス万博のヌーシャテルに建てたスイスパビリオンの屋根のモチーフとなった水滴の写真や、照明器具「アレグロ」のモックアップなど。

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〈ダンサー〉
ダンサーが踊るようにシェードがヒラヒラと回転する照明。

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〈レザー〉
アトリエ・オイにとってレザーは、その扱いから造形までノウハウを持つ素材のひとつ。多くのレザー作品は、残った切れ端までその後の作品の一部としたり、最初から残る部分がないようにカットする。

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〈フュージョンコレクション〉
光沢を放つシルクと手漉き和紙を組み合わせたランタン。外観のシェードにはシルクが用いられ、和紙が内包されている。オゼキとイタリアのダネーゼ・ミラノとの協働プロジェクト。

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〈ギフォイコレクション〉
飛騨産業とコラボレーションしたダイニングチェア&テーブル。まっすぐに伸びた杉柾目圧縮材の美しさとなめらかさが特徴的。

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アトリエ・オイの3人。左からオーレル・エビ、アルマン・ルイ、パトリック・レイモン。

「異なる食材の組み合わせを試す料理人のように、いつも素材を試しています。普段お見せすることが出来ないようなプロセスの部分を公開できて嬉しいです。様々な国に行きますが、日本人は私たちの作品を一番理解してくれているように思います。」

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AXIS誌12月号。素材に真摯に向き合う彼らの取り組みをさらに詳しく知ることが出来る。

【アトリエ・オイ展 ― マテリアル プレイ】
atelier oï EXHIBITION – material play

会期 2016年10月28日~ 11月06日
会場 アクシスギャラリー(東京都港区六本木5-17-1 AXISビル4F)
詳細:http://www.axisjiku.com/jp/axisgallery/

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