ガーデンパサージュ広尾
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エントランス夜景

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パサージュをみおろす

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パサージュをみあげる

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住戸中庭をみる

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住戸中庭夜景

Architect
Ikeda Kokubun design studio / IKDS

Project
ガーデンパサージュ広尾
東京 / 日本, 2001
Description

東京の都心、東西に長く90M、高低差13Mに渡るこの敷地は、一般的なディベロッパー開発では敷地内道路に多くの面積を割かざるを得ないことから、都心 のマンション建設ラッシュの時勢においても更地のまま残されていた。7件程度の集合住宅として成立するコンセプトがうちたてられれば、コーポラティブ方式 により幾人かのオーナーが土地を購入しプロジェクトを進行するということで計画がスタートした。
エントランスを設けることによるセキュリティ、管 理や駐車場などの面での集合住宅の利便性をそなえつつ、閑静な立地を生かした戸建て住宅の趣をもたせたテラスハウスとして計画をすすめていく上で、前面道 路からみて奥側にある住戸にどのようなアプローチを考えるかということが課題となったが、このスタディの過程で、私たちは、豊かな住戸へのアプローチ空 間~『ガーデンパサージュ』のコンセプトに到達した。大きく3レベルに分けて段上に中庭型の住戸を配置してそれぞれ外部通路からアプローチする構成の中 で、外部通路~パサージュ~をガーデンと見立て、階段やスロープ構成の随所に植栽と庭園要素をちりばめ、パッサージュのエンドには隣地の緑地を借景とした パーティーガーデンを配置して、さらにこれに面してクラブハウスをもうけ、潤沢な共有空間として構成したものである。

アプローチ空間に 対するコンセプトが確立していく一方、長大な南側の隣地側には細割の住宅がすきまなくこちら側に背をむけて建っており、隣地との高低差を解消しながら南側 を各住戸の庭として大きく開けることは得策と考えられず、各住戸に対して中庭型パターンのバリエーションをスタディされることになった。
中庭構成をさらに活かすために、室内外を非常に一体的にとらえられる1階のスペースづくりをめざして、
構 造的な工夫によって1階部分に戸境壁以外には柱的な躯体をなくしていった。結果的には、ロ型とL型中庭のどちらのバリエーションでも、2階の個室部分の壁 面の多い構成が反射壁となって一体的な一階へと光を送り込み、空を純粋な専有空間として室内にとりこんだような空間がつくり出せた。
また、建物の ライフサイクルに対する考慮として、住戸設備の更新等を専有部分のみでの対応を可能にした躯体構成としている。住戸の1階部分は逆スラブ形式として配管等 はすべて室内浮床下に配置し、「ガーデンパサージュ」部分を共用インフラゾーンと設定するシステム構成とした。

コーポラティブ方式として 各クライアント共に設計を見直し、都心居住を満喫できるライフスタイルを議論する中で、自身の生活を楽しめる空間であることはもちろん、郊外へ住宅がス プールしていく時代に失われていった『家を訪れるという行為』がごく自然に成立する空間が提示されるべきだと考えるようになった。自身の生活と接客空間の 融合という課題に対して、この敷地において、最も豊かな空間を与える解答となったと思う。
さらにパサージュという空間は、建築家の当初からの設計 意図に加え、コーポラティブ方式として各クライアント共に設計を見直していく過程で住戸側からパサージュに対してさまざまな表現が追加されていくことにな り、街並み形成という観点でも理想的なプロセスを経た共有空間の成立を設計者として体験するすばらしい機会であった。