写真 © Kai Nakamura
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銀座吉兆

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2016

華やかさと仄かな陰影のバランスによって日本料理を美しく魅せる照明計画

日本料理の老舗「吉兆」の銀座店の照明を行った。日本人の昔からの光に対する繊細な感受性を大切に、日本文化としての日本料理を美しく美味しく見せる照明計画を行った。日本料理は素材、器などによる色の饗宴が催されて視覚的にも調和が取れて美味しさを感じられる料理である。その料理を仄かな陰影を生む光で美しく魅せるような空間を実現した。また、照明で伝統ある店の入口から食事室までおもてなしの心を十分に感じられる光空間を創造した。特別に製作した器具は自然と共生して生きてきた日本人に相応しく、天然素材である木と紙を素材に細かな細工を手で施して製作した。そのため器具は自然の温かみが感じられ、優しい風合いのものとなっている。個室では様々な目的での食事がなされるため、用途に応じて照明の照度を調光できるシステムを導入し、シーンを記憶したり手動で操作できるようにした。食事室には各特徴に合わせた照明器具を製作し雰囲気を演出している。 間接照明を基本にした部屋は気品のあるやさしく温かい空間となり、食事だけでなく人のコミュニケーションの場としても印象的で思い出に残るような光空間となっている。

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